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脳血管疾患

脳血管疾患とは

脳血管疾患とは、脳に酸素や栄養を送っている脳動脈が高血圧や動脈硬化などで破れたり、詰まることで発症します。脳の血管が詰まって、血液が流れなくなる「脳梗塞」、脳の血管のもろくなった部分から出血する「脳出血」、動脈瘤(りゅう)の壁が破けて出血する「くも膜下出血」などがあります。
 脳血管疾患は寝たきり患者の40%、死因の第 3 位であり、身近な怖い病気だということが分かります。メタボリックシンドロームの増加(高血圧症、糖尿病、脂質異常症)、高齢化の進行により、脳血管疾患の発症は今後も増加が予想されます。

脳血管疾患の原因

 「脳血管疾患」のなかでも代表的な疾患としてあげられるのが「脳梗塞」「脳出血」「くも膜下出血」です。これらの疾患は高齢になるほど発症率が高く、寝たきりになる原因疾患1位としても知られています。脳血管疾患の危険因子は、肥満によるメタボリックシンドロームをはじめ、高血圧、糖尿病、脂質異常症など基礎疾患が原因になっています。動脈硬化は老化現象の1つではありますが、動脈硬化が促進することで脳梗塞などの発症率は高くなります。再発率も高く、1年以内で約10%、5年以内で約30%となっています。
 脳血管疾患の予防は高血圧や糖尿病などの基礎疾患の治療、食事、運動、喫煙、飲酒などの生活習慣の改善を行ない、健康管理に気を配ることが大切です。

脳梗塞

 脳梗塞とは、脳の血管(動脈)が詰まり細くなってしまうことで、脳細胞に酸素や栄養が行き渡らなくなり、脳細胞が壊れてしまうことを、「脳梗塞」と言います。脳卒中の約 70%が脳梗塞だと言われています。
 動脈硬化により血栓ができ、太い動脈が詰まる「アテローム血栓性脳梗塞」、脳の細い動脈が狭くなり血管が詰まる「ラクナ梗塞」、心臓などで出来た血栓が脳血管に詰まる「心原性脳塞栓症」があります。
 アテローム脳梗塞とは、動脈の内膜に悪玉コレステロール(LDL-コレステロール)などの脂肪がドロドロの粥状になってたまり動脈が狭くなることが原因で生じます。脳内の太い動脈や頚動脈で起こります。
 ラクナ梗塞とは、日本人に多く、脳の深い場所に発生し、細かい血管が多発性に詰まる小さな脳梗塞です。高血圧症や高齢者の方に多い疾患です。
 前触れなく突然発症するのが、心原性脳塞栓症です。心原性脳塞栓は、心臓内でできた血栓が脳の血管に詰まって起こる脳梗塞です。脳細胞が壊死した範囲が広範囲で重症になりやすいという特徴があり、死亡率が20%と高く、約40%が歩行できなくなったり、寝たきりになるなどの後遺症が残ることがあります。この血栓ができる原因としては、心房細動などの不整脈や心臓弁膜症などの心疾患が最も頻度が高く、心原性脳塞栓症の約70%以上を占めています。

脳出血(脳内出血)

 脳出血の約60%が高血圧が原因と言われています。高血圧以外では、脳血管の奇形や変形であるもの、脳腫瘍からの出血、抗血栓薬などの薬剤の影響によるもの、腎不全や血液疾患などをベースに起こるものなどがあります。また、ストレスや、喫煙や過度のアルコール摂取なども危険因子であるという報告があることから、生活習慣に密接に関わった病気です。

くも膜下出血

 くも膜下出血の症状は、単なる頭痛と吐き気から、意識障害、心肺停止までとかなりの差があります。くも膜下出血の原因として最も多いのは「脳動脈瘤の破裂」です。脳動脈の血管壁が薄くなったり、もろくなることで、そこが膨らんで血液が入り込み、コブのような形状になります。
 これが破裂するときは、よくこれまで経験したことがないほどの激しい痛みと言われます。
 破裂した際に脳が受けた出血量によって、死亡や後遺症の有無が決まります。出血の程度にもよりますが、約30%の人が初めての破裂で死亡するといわれています。くも膜下出血の危険因子は、過度の飲酒、喫煙、高血圧、女性の経口避妊薬などが挙げられます。

脳血管疾患の症状

 初期の脳血管疾患の場合、麻痺や痺れが多くみられます。脳血管疾患の場合、時間が経過するごとに進行するため、痺れ程度だったものが一晩経ったら完全に麻痺したということもあります。
 脳血管疾患の前兆としては、片方の目が見えにくい、物が二重に見える、視野が欠けている、顔が痺れる、急に手足が痺れたり震える、めまいや耳鳴りがする、足がもつれる、何もないところでつまずく、物がつかみにくくなる、呂律が回らない、むせたり飲み込みに違和感がある、急に頭痛が起きているなどがあります。
 脳血管疾患と思われる症状が起こったら、なるべく頭を動かさないように横にして、すぐに救急車を呼びましょう。

脳梗塞・脳出血の症状

 脳梗塞と脳出血の症状に違いはなく、脳の病変がどの部位に起きたかによって異なります。
 軽症の場合で一番多いのは運動麻痺(まひ)で、顔や腕、足などに症状が出ます。身体の左右どちらかに起こることが多いことから、片麻痺とも言います。運動神経が脳の奥の脳幹というところで左右に交差しているため、脳の障害の反対側に症状が起きます。また、半身の麻痺、感覚障害、呂律が回らない等の症状がみられます。また、右利きの人の場合、言語中枢は通常左の大脳にあるため、失語症が起こる場合があります。
 重症の場合は、意識がもうろうとして、両目とも片側に寄ってしまいます。完全に半身が動かなくなり、頭痛や嘔吐(おうと)が起こることもあります。脳幹や小脳に梗塞や出血があると、物が二つに見える(複視)、ふらついて手足がうまく動かない、意識障害が見られます。

くも膜下出血の症状

 くも膜下出血の典型的な症状は、「激しい頭痛」「意識障害」「嘔吐」です。特に今までに体験した事の無い様な激しい頭痛が突然起こります。このような頭痛を経験する人は多いのですが、頭痛をほとんど感じない場合もあります。また、意識障害や意識を突然失う、いびきをかいて寝たようになる例も見られます。

脳血管疾患の治療

 当院では 24時間365日救急受け入れ態勢を整えており、検査を行なうことが出来ます。
 脳血管疾患は、迅速な検査と診断で、どれだけ早く治療をスタートさせるかで予後が変わります。可能なかぎり早く病院を受診しましょう。なるべく早く治療を開始することで、後遺症が軽くなる可能性があります。
 当院では、脳血管疾患の急性期の治療は、薬による内科的な治療を中心に行います。血栓を溶かす薬を点滴で行う治療のため、患者様への負担は少ないですが、血栓に対しピンポイントで作用するわけではないため、大きな血栓は溶けない場合もあります。他には、再発防止のため、血液をサラサラにする薬を服用します。
 患者様の状況に応じて治療方法が変わります。必要に応じて、高次病院や専門病院への転送を行なう場合がございます。

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