当院の麻酔科(ペイン)が選ばれる理由

麻酔科専門医による「安全な手術」の徹底管理

手術中の患者様の生命(いのち)を守るため、麻酔科専門医がつきっきりで全身状態を管理します。心拍、血圧、呼吸を秒単位でモニタリングし、外科医が手術に集中できる環境を整えるとともに、患者様にとって最も安全で負担の少ない状態を維持します。

術前の丁寧なカウンセリング(術前診察)

手術前に必ず麻酔科医による診察を行い、持病やアレルギー、過去の麻酔経験などを詳しく確認します。「麻酔が怖い」「以前気分が悪くなった」といった不安も事前にしっかり伺い、一人ひとりの体質に合わせた最適な麻酔計画を立てることで、当日の安心感を高めます。

「痛みの専門家」による高度なペインコントロール

手術中だけでなく、術後や日常生活における「痛み」の緩和に力を入れています。超音波(エコー)ガイド下での精密なブロック注射技術を駆使し、痛みの悪循環を断ち切ることで、早期の離床や生活の質(QOL)の向上を目指します。

ブロック注射によるピンポイント治療

痛みの原因となっている神経の近くに、局所麻酔薬などを直接注入する「ブロック注射」を行います。神経の興奮を抑え、血流を改善することで、痛みの悪循環を断ち切ります。

超音波(エコー)ガイド下での精密な処置

エコーを使ってリアルタイムで神経や血管の位置を確認しながら針を進めるため、より安全で確実性の高いブロック注射が可能です。

術後の「痛みの予防」にも活用

手術直後の激しい痛みを防ぐために、あらかじめ神経の伝達をブロックしておく手法(術中神経ブロック)も積極的に導入しています。これにより、目が覚めた時の苦痛を大幅に軽減できます。

当院で行っている主なブロック注射・処置

ブロック注射とは

痛みが長引くと、患者さんは無意識に患部をかばうようになります。かばう動作が続けば、筋肉が緊張し、血流も低下します。さらに、睡眠不足やストレスが重なると神経が刺激に敏感になり、痛みを強く感じやすくなります。
ブロック注射は、このような痛みの悪循環を和らげる治療です。痛みに関わる神経の周囲や、炎症が起きている筋肉・関節へ薬を注入し、痛みの伝達や炎症を抑えます。
当院では、内服薬だけでは痛みを十分に抑えられない場合や、慢性的な痛みが続いている場合、手術以外の治療を希望する場合にブロック注射を検討します。痛みを軽減し、日常生活で体を動かしやすい状態へ戻すことが治療の目標です。

ブロック注射が適している症状

  • 腰から足のラインに広がる、慢性腰痛や坐骨神経痛による痛み・しびれ
  • しつこく続く首や肩のこりと、ストレートネック特有の痛み
  • 変形性関節症を背景とする、膝や股関節の痛み
  • 椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症が引き起こす、手足の痛みやしびれ
  • 交通事故を契機とした、むち打ち症や首の長引く痛み
  • ぎっくり腰などの発症に伴う、突然の激しい痛み

当院では、診察を通して痛みの部位や広がりを見極め、症状に適したブロック注射を選択します。処置の内容に応じてX線透視装置や超音波診断装置を使用し、神経や関節、周囲組織の位置を画像で捉えながら、細い針を目的の部位まで進めます。
薬剤を必要な場所へ的確に届けるとともに、周囲の組織を傷つけないよう注意し、身体への負担に配慮して処置を行います。

ブロック注射の種類と適応となる疾患

スクロールできます

ブロック注射 適応疾患 説明
硬膜外ブロック 慢性腰痛、坐骨神経痛、脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニアなど 腰痛や坐骨神経痛など、神経の圧迫に伴う痛みに用います。背骨の中にある硬膜外腔へ麻酔薬や抗炎症薬を注入し、神経周辺の炎症と痛みを抑えます。
神経根ブロック ヘルニアによる神経痛、頚椎症、坐骨神経痛など 特定の神経に沿って、強い痛みやしびれが現れている場合に行います。背骨から枝分かれする神経の根元付近へ薬を注入し、その神経が伝える痛みを和らげます。
星状神経節ブロック 肩こり、頭痛、顔面痛、自律神経失調症、冷え性など 肩こりや頭痛、顔の痛みなどに対して検討する処置です。首にある交感神経の働きを一時的に抑え、患部周辺の血流改善と痛みの軽減を図ります。
トリガーポイント注射 変形性膝関節症、肩関節痛、五十肩、肩こりなど 膝や肩などの関節、または筋膜に痛みがある場合に行います。炎症や痛みが生じている場所へ薬を注入し、患部を動かしやすい状態へ整えます。

ブロック注射について詳しくはこちら

ブロック注射の種類や特徴をご紹介しています。
詳しくは、以下よりご覧ください。

帯状疱疹後神経痛に有効なブロック注射

帯状疱疹のあとの「長引く痛み」でお悩みの方へ(帯状疱疹後神経痛)

帯状疱疹では、発疹が現れている急性期の痛みと、皮膚症状が治まったあとも続く痛みを分けて考えます。皮膚症状のあとに痛みが残った状態が、帯状疱疹後神経痛です。
帯状疱疹の原因は、子どものころに水ぼうそうを起こしたウイルスです。水ぼうそうが治ったあとも、ウイルスは神経の中に残ります。免疫機能が低下するとウイルスが再び活動し、神経に沿って皮膚へ広がります。その結果、体の左右どちらかに、帯状の発疹や痛みが現れます。
ウイルスは皮膚だけでなく、痛みを伝える神経にも炎症や損傷を起こします。神経の損傷が残ると、皮膚が治ったあとも痛みが続きます。衣服が触れただけで痛む、焼けるように感じるなど、通常とは異なる感覚が現れる場合もあります。

なぜ帯状疱疹・帯状疱疹後神経痛にブロック注射が有効なのか

痛みの伝達を抑え、患部周辺の血流を良くするブロック注射は、帯状疱疹の長引く痛みを防ぐために有効な治療です。この病気は皮膚のトラブルと思われがちですが、本質はウイルスが神経に炎症や損傷を起こす疾患です。外から見えない神経の障害を放置すると、皮膚症状が治まったあとも強い痛みやしびれが続き、帯状疱疹後神経痛へ移行することがあります。だからこそ、発疹への対応だけでなく、神経の痛みを抑えるアプローチが重要になります。

坐骨神経痛に有効なブロック注射

腰から足にかけての「鋭い痛み・しびれ」でお悩みの方へ(坐骨神経痛)

腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などが原因で、腰からお尻、太ももの裏、足先にかけて通っている「坐骨神経」が圧迫・刺激されることで起こる痛みの総称が坐骨神経痛です。坐骨神経は体の中で最も太く長い神経であるため、一度炎症が起こると、歩行が困難になったり、夜眠れないほどの激しい痛みやしびれが生じることがあります。痛みによって体を動かさないでいると、周囲の筋肉が固まり、さらに血流が悪化するという悪循環に陥ってしまいます。

なぜ坐骨神経痛にブロック注射が有効なのか

坐骨神経痛では、神経の根元で強い炎症が起きていることが多く、飲み薬や湿布だけでは痛みの中心部まで成分が届きにくい場合があります。
麻酔科で行うブロック注射(仙骨硬膜外ブロックや神経根ブロック)は、痛みの原因となっている神経のすぐ近くに直接麻酔薬や抗炎症薬を届けることができます。
神経の炎症を直接抑えるとともに、興奮した神経を休ませて血流を改善させることで、痛みの悪循環を根本から断ち切り、スムーズなリハビリや日常生活への復帰を助けます。

診療スケジュール

外来診察の担当医表は以下よりご確認ください。